iqos(アイコス)って、なんなのよ


“私は煙草を呑んだ。一ト仕事を終えて一服している人がよくそう思うように、生きようと私は思った”

三島由紀夫『金閣寺』の有名なラストシーンだ。燃え盛る金閣寺を前にタバコに火をつけ生きる事を主人公が決意する鮮烈なシーン。しかし今日ではタバコに火をつける必要もなくなり「タバコ=火」というイメージが少々変わりつつある(それ以前に境内で喫煙してはいけないが)。

何と言っても世は大電子タバコ時代。ワルに、映画スターに、ロックスターに憧れてタバコを吸い始めたオッさんもヤンキーも、今では電子タバコでプカプカ煙を吐いているような時代だ。「俺に必要なのはタバコとアルコールだけ」なんて歌ってたオアシスも、もしかしたら電子タバコを吸い始めちゃいそうなくらい、電子タバコは著しい広まりをみせている。

そんな電子タバコブームの主役は、何と言ってもフィリップ・モーリス社が開発したiqos(アイコス)だろう。他にもプルームテック、グロー、Vape(これはニコチンが入っていないが)など各社が発売した電子タバコあるが、少なくとも喫煙所で圧倒的に見かけるのは体感的にはアイコスである。


そんなアイコス、一部ではプレミア値で取り引きされ定価の3倍近い値段も付いたりする希少品だったりする(現在は緩和)。世間の需要に対して流通が追いついてないのか、はたまたプレミア価値戦略なのか。何にせよ割と入手困難っぽいアイコスを今回私はたまたま偶然手に入れたので、これまで紙巻きタバコを細々と吸っていた私の感想でも書いておこうかなと思った次第な訳です。


今回入手した「アイコス2.4Plus」は「新型」とも呼ばれる、以前のマイナーチェンジ版。チャージ時間の短縮化や振動で吸い終わりを知らせるシステムが搭載されているっぽいが、そもそも旧型を持っていなかったので有り難みはピンとこない。


アイコスを使用するには上の画像の「ヒートスティック」なる、まあパッと見完全にタバコなアイテムが必要で、今ではどこのコンビニでも手に入る。味は6種類(2017年6月現在)でがっちりタバコっぽいのからフルーティなメンソールまで用意してくれている。

下の画像がアイコス本体。ケースみたいな物がバッテリーになっていて、ここにカートリッジを挿すと充電してくれる仕組みになっている。

そしてカートリッジにヒートスティックをメキメキと挿しこんで…


こんな状態にしてボタンを押すと加熱、ランプが点滅から点灯に変われば吸ってOK、という仕組みです。

で、実際吸ってみると

「…??」

正直最初はかなりコメントし辛いというか、タバコなんだけどタバコじゃない、何かこう、変な物を燻している感覚だった(実際燻しているのだが)。味、というより臭いが紙巻きタバコとは似て非なるものなので、ここが好みの別れる所かもしれない。

あくまでも燃やさずに熱しているだけなので何とも独特な、タバコとは違うすえた臭いがする。紙巻きタバコに比べれば遥かに臭わないし後にも残らないのだが、このアイコス特有の臭いが苦手な人も結構いるみたいなので、電子タバコとはいえ気を付けた方がいいのは結局紙巻きタバコと一緒のよう。

とはいえタールが殆ど入っていないらしく、紙巻きタバコの、あの喉に残るイヤ〜な感じは確かになくなった気もする。

まあ1番のメリットは火を使っていないので処分が圧倒的に楽な点。ゴミ箱にポイ〜っと捨てる事も全然問題じゃない。

そして何より私がアイコスを使用していて1番感心したのは、アイコスオフィシャルショップである「アイコスストア」の存在である。これは東京だと銀座と原宿にあるのだが、そのデザインはタバコのイメージを変えるスタイリッシュなものだった。

アイコスストア銀座では緑を押し出した「クリーン」なイメージを押し出している。なるほど従来の「臭い、汚い、体に毒」というタバコのイメージを刷新しようというワケだ。 

アイコスのビジネスモデル?として、とにかく洗練されたアイテムというのをイメージ付けしたい!というアピールはビシビシと感じる。
アイコスのユーザーであれば2階ラウンジを無料で利用でき、販売中のヒートスティック全種の試飲(タバコは”喫む”ものなのでこの表現でいいらしい)、マイアイコスのクリーニング、さらにコーヒーやジュース、果てはビールといったドリンクの提供を全て無料で受ける事が出来るのだ。銀座のど真ん中でこれだけのサービスを無料で受けられるとは中々に凄いと思う。

更にヒートスティックのパッケージにはパックコードというコードが記載されており、これを貯めるとプライズに応募できるという仕掛けもしてある。私もこれで非売品のケースを当てたりしたが、今までのタバコとは一味違うサービスにもiqosの販売意欲を感じたり感じなかったり。

色々書いたが身体に有害である事は否定できないので喫煙しないに越した事はないが、最新のビジネスモデルとしてiqosは非常に興味深いなーと、そう思ったという話でした。