SCGの結果から今のスタンダードについて【MTG】

戦乱のゼンディカー発売後、最初の大規模トーナメントであるSCGオープン・スタンダード(リンク先英語)が米国インディアナポリスで開催されました。今後のスタンダード環境がどう動いていくのか気になりますね。結果、トップ8はほとんどが3色もしくは4色のミッドレンジ~コントロールと、重量級デッキが占める多色環境を示唆するものとなりました。

今回は注目のアーキタイプや戦乱のゼンディカーで登場した、環境に影響を与えるカードをおさらいしていきましょう。


 

①色を足すのが強い

まずトップ8で目につくのは「ジェスカイブラック」「白日の下にコントロール」等の、今までにないアーキタイプです。

もともとジェスカイは白・青・赤の3色から成るデッキで、優秀な小型クリーチャー・赤の軽量火力・青の打ち消しとドローでテンポよく攻勢を継続することに長けたアーキタイプでした。戦乱のゼンディカー発売に伴うローテーションで失った《稲妻の一撃》《かき立てる炎》等、汎用性の高いインスタント火力の枠をどう補っていくかが課題でした。

優れたプレイヤーはそれに「タッチ黒」という答えを携えて、今回のトーナメントに臨んだようです。既存の3色に加えて黒をタッチすることによって環境最高クラスの除去である《はじける破滅》を始め、《コラガンの命令》《シルムガルの命令》《完全なる終わり》等の幅広い状況に対応できるカードを採用し、デッキの総合力を上げるというのがタッチ黒の役目でした。ジェスカイについては以上です。

《白日の下に》は、発表当初はジョニー向けのカードだというむきもありましたが、蓋を開けてみれば非常にパワフルな活躍をしたようです。

というのも、白日の下にが採用されているデッキには間違いなくと言っていいほど《包囲サイ》が4枚採用されており、環境屈指のパワーカードである包囲サイの5枚目以降、という運用がほとんどだったようです。サイが必要ない場合は《賢いなりすまし》《光り葉の選別者》《命運の核心》《衰滅》《スゥルタイの魔除け》《完全なる終わり》《ウギンの洞察力》等、4枚採用するには不安が残る用途の限られたカードを、その場で必要になったらデッキから探すという運用だったようです。

白日のもとに、言ってしまえば「サイに1マナ足したらサーチのモードが増えた」と言っていいでしょう。アブザンの軍獣が強いことがまたひとつ証明されてしまいました。


 

②ジェイスがすごい

前回の記事《ヴリンの神童、ジェイス》が高額で、ジェイスを採用するデッキは組むのが大変ですね~なんて話をしましたが、10月7日現在最安9,480円とさらに上がっていました。もうなんなんでしょうねコイツ。どこまでいくんでしょうか。

ともかくジェイス君は優秀なのですが、先に述べた白日の下にを墓地から唱えることも可能な点が、白日の下にデッキの強さを支えています。手札から唱えた白日の下にで包囲サイをサーチし、墓地に落ちた白日の下にをジェイスで再利用してまた包囲サイをサーチ。涙を禁じえません。

これは個人的な印象ですが、インスタントの優秀な呪文がローテーション後に似たようなソーサリーと差し替えられていることも、ジェイスへの追い風と感じることもあります。ジェイスのマイナス能力は自分のターンしか有効でないため、インスタントに付与する利点が薄くなります。ソーサリー化に伴い覚醒等別のメリットがついた呪文も、ジェイスによってある程度割りきって採用できるというのが良いところですね。具体的には《破滅の道》《ウギンの洞察力》等です。


 

③アグロがんばれ……!

アグロ、ある程度軽めの生物で早期のビートダウンを目指すデッキです。ミッドレンジの隆盛、包囲サイや《搭載歩行機械》の存在により、かなり厳しい戦いを強いられているアーキタイプです。超低マナに寄せた速攻タイプ、飛行等の回避能力でミッドレンジの地上戦力を飛び越えるタイプ等、生き残っているアーキタイプはある程度の対策を構築段階から行っています。

今回のSCGオープンで優勝した赤緑アグロ(英語)も、低マナに寄せてワンショットでの早期決着を重視した構築です。呪文の枠に《アタルカの命令》《強大化》《ティムールの激闘》《タイタンの力》《乱撃斬》を採用し、3マナと重い《極上の炎技》を採用していないことからも、クリーチャーの戦闘によるワンショットに近い勝利を目指していることがわかります。

クリーチャーも今では定番となった《ケラル砦の修道院長》《僧院の速槍》《鐘突きのズルゴ》が4枚ずつ採用。《稲妻の狂戦士》《カラデシュの火、チャンドラ》が2枚ずつに加えて《マキンディの滑り駆け》が1枚採用されています。強大化のためにフェッチランドを多く採用することや、アタルカの命令で余ったフェッチランドを出せることを考えると、滑り駆けは良い選択だと思います。

モダンほどではありませんが、現在のスタンダードはBFZランドとフェッチランドの組み合わせで土地を置くためにライフを支払う環境です。早期決着を目指すウィニーデッキにもチャンスが十分にあるはずです。何より重量級デッキばかりがはびこるパワーカードつめこみ環境はあまりおもしろくありませんしね。


 

BFZ参入後のスタンダード、まだまだ混沌としています。デッキリストも洗練されていないものが多く、意欲的な構築もちらほら見られます。これからも目が離せませんね。ジェイスの値上がりはもう勝手にやってくれ~~、ですけど。


オリジンBOXを開けてジェイスを狙う、というのも現実味を帯びてきましたね……。

 

かそりん

かそりん

趣味はマジック:ザ・ギャザリングと小説。好きなアニメはプリパラとマイリトルポニー。福島県から東京都に引っ越しました。
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