自意識をエンタメ化しろ

日曜担当のmaezonoです。最初に言っておきます。今日は完全なる自分語りです。映画も音楽も食べ物の話でもありません。

最近は諸般の事情でほとんど行かなくなりましたが、一時期、お金を払って女性と会話ができる飲食店へ行っていた時期がありました。「お金を払って女性と会話ができる飲食店」といっても業態は様々なんですが、今回書くことはどの業態も同じなので各々の想像の範囲でいいでしょう。

その施設で得られる楽しさは、まあ女性とお喋りしながら、色とりどりの照明に照らされて揺らいでる影を見て、生きている意味を考えるというのもあるんですが、大きな目的として「自意識のもがきのエンタメ化」というのがあるんですね。実際僕も女性とお喋りするのは得意じゃないんですよ。そこで不器用に一生懸命やっているとどんどん俯瞰して面白くなってくると言うか。映画とかでも荒唐無稽な話でも設定がある程度しっかりしているとどこかリアリティを感じる時があるじゃないですか。その逆パターンですね。徹底した現実というリアリティを突きつけられると現実として受け止めるのを止めてしまう。とか。

ここまで書いてもピンと来ない方もいらっしゃると思うので、実体験を一つ。とある飲食店で話相手になって頂いた女性についてなのですが、彼女は昼間は学生をしていて、エンタメ業界に強い興味を持っていて、映画が好きだと。そこそこ話も盛り上がって「好きな映画って何?」と聞いてしまいました。

これはありがちなシチュエーションに見えて非常にマズイですよ。まず始めに申し上げておくと、私は人付き合いをする上でどんな音楽を聴いているとか、どんな映画を見ているかとかは別になんでも良いと思っています。もちろん趣味は合ったことに越したことはないですが、仲良くなるにはどんなエンタメ作品に触れてきたかとかは問題ではありません。ですが、ですが!で!す!が!僕は、本当の日々の強さもわからぬ弱い男で、どうしても、こういう話題だと、自分を良く見せたい、もう二度と会うことも無いような相手に良い顔をしたい!とそう思ってしまったわけですよ!(ここで俯瞰してバーカウンターを見ている自分は爆笑しています)

そうなると「好きな映画は何?」という質問はもうどんな答えが返ってくるかビクビクなのですよ。ケモノ道です。僕も映画は嫌いじゃないんですが、ここ数年3D酔いがひどくてですね、映画館で豪快に視点が揺れるような、例えばPOV系とかですね、ああいうのは本当にキツくて見れないわけですよ。最近だと「ゼロ・グラビティ」とかもう話を聞いただけでも軽いめまいがね、するんですよ。だからと言ってもうキューブリック監督の映画みたいな冷え切ってる映像しか見たくないわけでもないんですよ。以前にも書いた通り、青春映画は好きですよ。と言うか僕の好きな映画の話はどうでもいいんですよ。相手が何を好きかであってね、いや本当に何でもいいんですけど、ここで「それ俺も超好き!」とかさ、あと有名な映画だったら名シーンをちょっと再現してみるとかさ、「ブレードランナー」とか挙げたら「おっ、じゃあウーロンハイおかわり。二つで十分ですよ(ニヤニヤしながら)」とか。うわ気持ち悪いな自分。でも「ブレードランナー」好きな女性ってSFファンだろうからその場合、僕は「マトリックス」みたいなボンクラ向け映画程度しか詳しくなくて相手が「THX-1138」みたいなハードでディストピアなSF好きでガチガチに設定に突っ込んできたりまたは「クローバーフィールド」とか出されたら、あ、あれはPOV映画だった……え、じゃあ邦画?黒澤明?三池崇史?それともアニメ?ジブリ?細田守?じゃなくてアメコミ系?うおおどれも中途半端にしか見てねえ!そもそも映画は嫌いでもないけど特別好きなわけでもなかった!あーーーモジモジしていたら相手の口が開く!

「えっと……レオン!」

「あぁ~……」

(上記と同じ自意識のもがきをもう一度通過した後、グラスに注がれているドリンクを一口飲んで)

「レオンかぁ~……」

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過剰な自意識にもがく日本語曲DJ

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