もがき続ける少女たち「5つ数えれば君の夢」

日曜担当のmaezonoです。今日は最近見た映画「5つ数えれば君の夢」について。
2014年公開。山戸結希監督、主演はダンス&ボーカルグループの東京女子流。

あらすじは、女子校の文化祭でのミスコンを軸に5人の学生がそれぞれの立場とそれぞれの恋愛模様が進行しながら……というストーリー。

この映画の特徴として、「言葉」と「躍動」があります。

まず「言葉」について。予告でも出てきますが、

内側の世界が広がって行って、境目がなくなることってさ、ない?

や、個人的には中江友梨さん演じる委員長の「朝起きてあなたに会うと、昨日見た夢を忘れてしまうの」が好きなのですが、あえて脳内で考えているようなことをそれこそ夢の中の如く、普段の会話では使わないようなやや不自然な言い回しがそのまま出ることがあります。

また、「躍動」について。こちらは序盤でもわかりやすく提示されるのですが、主演の5人の別の場所での動きがシンクロする映像が随所に出てきます。そして、新井ひとみさん演じるりこがモダンダンスが得意という設定は5人の中で最もしがらみが少なく、嫌がらせにも動じない「自由」な性格ともリンクしています。

この特殊な「言葉」は彼女たちのもがきを表し、「躍動」によりストーリーが展開されます。具体的なネタバレは避けますが、この映画、結末は明快でなく、やや放り投げられる形で幕を閉じます。それは彼女たちの現実は続き、「躍動」は止まらず、もがき続けることを意味するのではないか、と考えています。

もがき続ける結果が良い/悪い/正しい/正しくない等々はこの映画では問われません。それはもがき続け、動き続けることこそが「青春」であることを意味します。

また、この映画が公開されたのは2014年に入ってからですが、2015年にこんなニュースがありました。

東京女子流“アーティスト宣言”が起こした波紋 岐路に立つグループの戦略を読む

詳しい解説含め、上記の記事が詳しいのですが、アイドルではなく、これからはアーティストとして活動していく、これも単なる「売り出し方」「プロモーション方法」を越えて彼女たち自身の一つの「もがき」と見ることができます。また、その「もがき」はライブパフォーマンスや楽曲という「躍動」によって展開していきます。

その事実を付加した上でこの映画を見ると、AKB48主演のドラマ「マジすか学園」が単なるアイドルドラマ以上にその時のAKB48の現状と未来を示していたのと同じく、東京女子流というグループの今を切り取った映画なのかな、と考えています。


 

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